- 広告をもっとクリックしてほしい
- 飽きて離脱されるのを避けたい
- 読み手が夢中になって読むようなインパクトが欲しい
これらはセールスコピー、広告を書く人間の代表的な悩み、課題ではないでしょうか。
特にヘッドライン、サブヘッド、リードなど目立つ部分、成約率に直結する部分を書くとき「本当にこれで大丈夫だろうか?」と悩みますよね。
そんなときに言葉を強力にする、指標にできるのが今回紹介するテクニック”GDTの法則”です。
コピーを書き上げたあとに物足りなさを感じるときや、書くときに悩んで手が止まったときに使える心強いツールです。
最後まで読んでマスターして強いコピーを書いてみましょう。
Goal(本能的に避けたいもの),Desire(感情的に二望むもの),Teaser(本能を刺激するもの)
GDTの法則のGDTはGoal、Desire、Teaserの3つの単語の頭文字を取ったもの。
ここからさらにGDT各要素ごとに3つの要素に別れた3×3の要素で構成されたものがGDTの法則の全体像になります。
ではそれぞれの詳細を見ていきましょう。
G:時間、努力、お金を節約したい
GDTのひとつめの要素Gは次の3つに集約されます。
- Save Time:短時間で結果がほしい
- Save Effort:努力をできるだけしたくない
- Save Money:お金を最小限にしたい
時間を節約したいというのは「1日10分で」とか「1週間で英語をマスター」みたいなのが代表例です。
とにかくすぐに結果が欲しい。そこを刺激します。
努力をしたくないというもの似ています。
「運動せずに痩せる」「AIに丸投げでOK」などのラクして結果を得たい系ですね。
お金を節約したいというのはセールや値引きなどが例になります。
「無料」はその究極系ですね。だから強力。
Gをまとめると、「努力いらずでお金が掛からず結果がほしい」ということです。
なんかダメ人間の典型みたいですが、人は誰もがこのような心理をもっています。
僕はもちろんあなたも、そして大企業の社長でも同じように持っているんです。
それを認めて利用する。コピーライティング、マーケティングを仕掛ける側としては認識しておきたいところです。
D:富や名誉、愛や性欲、安心快適
DのDesireは欲望、人が感情的に望んでいるものになります。
- Greed:成功・名声・社会的価値
- Lust:モテたい、愛されたい
- Comfort:不快を避けたい、安心したい
Greedに刺さるコピーは「年収1000万円」とか「同期に差をつける」といった他人との比較で上位にいけますというようなものがわかりやすい例です。
成功とか社会的価値は他との比較から生まれます。
だからそれに勝てまっせとアピールすることで「気になる」と思わせることができます。
Greedは特に男性に強い欲求なので見込み客が男性であるなら積極的に取り入れたい要素になります。
Lustは男性なら若くて可愛い女の子とセックスしたい、チヤホヤされたいというわかりやすいものです。イメージできますよね?
女性なら美に対する欲望。
化粧品やダイエット商品が該当します。
美しくありたい、綺麗だと言われたいという欲。
これがLust。
Comfortは快適な状態でいたいという欲です。
ストレスのない生活、悩みがない状態を求める心のこと。
「嫌いな上司にコキ使われる生活から抜け出したい」「腰痛に悩まされない身体を手に入れたい」などが例になります。
最高の状態を維持してストレスフリーな状況が欲しい。これがComfortになります。
T:希少性・好奇心・反社会性
GDTのTはTeaser、本能を刺激するもののこと。
次の3つの要素を使って刺激します。
- Scarcity(希少性):限定性を訴える
- Curiosity(好奇心):未知、意外性
- Controversy(反社会性):タブーや禁句、常識と真逆の主張で興味を引く
1つ目のScacityは希少性のことで、広告ではよく使われているのでイメージしやすいでしょう。
「先着10名様限定」「期間限定」「100個限定販売」など見たことがありますよね。
これはこの機会を逃すともう手に入らないと希少性をアピールしています。
読み手は希少=価値があるとも感じるし、急がないといけないという焦りから行動をしやすくなります。
あなたが気に入っているブランドから「【100個限定生産】今回だけしか手に入りません」みたいなメッセージが届くと興味を惹かれて詳しく知りたくなりますよね?
これが希少性のちからです。
2つ目のCuriosityは好奇心を刺激すること。
ニュースがイメージしやすい例です。
新登場や新発見といったワードを見るとつい気になりますよね?
新しいという未知に興味がでて、知りたいという欲がわきでてくる。
だからコピーでも「新○○」というニュース性は強いワードになります。
また、読んだ人が「えっ?」と思わず目を止めてしまう意外性もCuriosityになります。
「仕事を頑張る人ほど出世しないって知っていましたか?」ぱっと考えてみたのであまりうまくないかもしれませんが、これが意外性をつくヘッドラインです。
仕事を頑張る人が出世するという常識と真逆のことを言うことで、「えっ?」っという反応を引き出しています。
Curiosityは「え?」「は?」「どういうこと?」という反応を引き出すことを意識することでアイデアが浮かんできます。
3つ目のControversyはタブーや禁句のことで「そんなこと言って大丈夫?」というような反応を取れる言葉のことです。
ベストセラー本の「嫌われる勇気」がいい例。
嫌われてもいい、他人を気にするなという主張が読み取れるこのタイトルは日本社会の空気を読む文化を真っ向から否定することで、反社会性を刺激しています。
他にも「人は見た目が9割」もうまいタイトルです。
「人は見た目よりも中身が大事」というきれいな常識への反論として機能しています。
こういった世間でのタブーや禁句を使って興味を引くのがControversyです。
G<D<Tの順に強力になる
GDTの法則ですが強さに順番があります。
G(時間、努力、お金を節約)が一番弱く、次にDesire(富や名声、愛・性欲、快適・安心)が続きます。そしてTeaser(希少性、好奇心、反社会性)が一番強い。
G<D<Tの関係にあるんです。
だから、できるだけTを入れることから考えましょう。
理想的にはレター全体でGDTのすべての要素を取り入れることですが、商品やテーマによっては難しいものもあるので無理する必要はありません。
とはいってもできるだけ入れたほうがいいので、TとDはちょっと考えて使えるだけ使うようにしてみましょう。
売れている書籍や週刊誌が参考になる
GDTの法則をうまく使えるようになるためには実践することが一番です。
ですが、いきなりやれと言われてもアイデアが出てこないと思うのでおすすめの方法を紹介しておきます。
それがベストセラーランキングと週刊誌を読むことです。
売れている書籍のタイトルはキャッチーでコピーの参考となるものが多いです。
先ほど例に出した「嫌われる勇気」や「人は見た目が9割」などですね。
こういった売れている書籍をGDTの目線で分析してメモしておくことで、いざというときに使えます。
また、週刊誌もキャッチコピー力が高くめちゃくちゃ勉強になります。
週刊誌って書いてる内容はくだらないしつまらないんですよ。
政治とか有名人の不倫とかまぁどうでもいい面白みのないことばかり。
でも、それを読ますためのアイデアが光るものがあります。
面白くないものを読ませる。その努力はコピーライターとしては参考になります。
広告って基本的につまらないですからね。
だから週刊誌、おすすめです。
立ち読みでもいいので目を通してみてください。
僕はdマガジンや楽天マガジンを使って月数百円でいろんな雑誌を読んでいます。コスパいいのでおすすめです。
まとめ
クリック率を上げる、離脱率を下げる、読み手を逃さない
こういったコピーの悩みに対する答えでよくあるヘッドラインやブレットを強くしろというときに強くする具体的な方法として使えるのが今回紹介したGDTの法則です。
弱 | G | Save Time:時間を節約したい |
Save Effort:努力したくない | ||
Save Money:お金を使いたくない | ||
↓ | D | Greed:成功・名声・社会的価値 |
Lust:モテたい・愛されたい・性欲 | ||
Comfort:不快を避けたい・安心したい | ||
強 | T | Scarcity:限定性 |
Curiosity:未知・意外性 | ||
Controversy:タブー・禁句・非常識 |
コピーにインパクトが足りないとき、GDTを使うことでグッと強いものにすることができます。
練習のためにも普段から特にTやDの要素を意識して生活してみましょう。
